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【原作小説】影の皇妃【あらすじ2】

2021/06/03

影の皇妃

副管理人のWamiです。今回はピッコマ連載中の韓国マンガ「影の皇妃」の原作小説あらすじをまとめました。

原作タイトル(韓国):그림자 황비

英語タイトル:Shadow Queen

作品紹介

フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。 皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。 そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!自分を陥れた大公家への復讐を誓い… (Piccomaより引用)

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【ピッコマ】影の皇妃【ネタバレ】

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原作小説のあらすじまとめ

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【原作小説】影の皇妃【あらすじ1】

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wami
エレナとリアブリックの対決。エレナはついに大公家からの脱出を図ります。

エレナは美術品の買い付けを理由に頻繁に外出していたが、それも限界だったため教育係のマダム・ド・フランローズを利用して社交活動をもっと増やすようリアブリックに提案した。しかし本物のベロニカが目覚めた今、エレナに社交活動をさせることが必要かどうかリアブリックは迷っていた。
結局リアブリックは承認したが、その煮え切らない態度にエレナは違和感を感じた。

エレナはマダム・ド・フランローズを利用して、社交界でも評判の良くない令嬢を招待してお茶会を開いた。社交界の下世話な噂や裏事情を探るためだった。エレナがそれとなくアヘンの事を匂わせると、参加していたステラ令嬢が「深夜の仮面舞踏会」のことを教えてくれた。地位の低い令嬢たちにとってベロニカ公女と親しくなることは光栄なことだった。エレナから招待状を入手するようお願いされたステラは、喜んで引き受けた。
10日後、招待状を入手したエレナはヒューレルバードと共に仮面舞踏会に参加した。驚いたことにそこは皇居裏の別館で行われていた。「ここまで皇室の権威が地に落ちているとは・・・」エレナはシアンを思いやった。
ステラがエレナのために招待状入手に奔走したという話はアヴェラの耳にも入っていた。アヴェラはベロニカを貶めるため会場でアヘン中毒の男に襲わせたが、ヒューレルバードによってあっという間に制圧されてしまった。
エレナはその男からアヘンの入手場所を聞き出し、上階に向かった。

そんなエレナたちの騒動を見守る男がいた。レンだった。彼もまた大公家の裏事業に関する情報収集のため部下のメルとともに参加していた。レンはベロニカと『L』を秘密裏に監視するよう指示した。事情を知らないメルは戸惑ったがそのまま命令を受け入れた。
レンはエレナの目的に薄々感づいていたが、これ以上危険を冒すのが心配だった。監視はいざというときの護衛のためでもあった。
騒動がアヴェラの策略だと知っていたレンは、彼女の名前を呼んだ。そして正体を知られ動揺し震えるアヴェラに冷たく警告した。

ヒューレルバードと共に上階に上がったエレナは、アヘンの売人と10㎏もの大量のアヘンを購入する取引をして後日受け取る約束を取り付けた。
ヒューレルバードをアヘンの取り引きまで駆り出したエレナはもう自分の事を秘密にしておくことはできなかった。
帰りの馬車の中で、ヒューレルバードに自分がベロニカの代役であることを明かし、代役の護衛騎士という不名誉を与えてしまったことを謝罪した。エレナは彼の反応を恐れたがヒューレルバードは力強く言った。「騎士の名誉をあなたに捧げます。私の主人はあなただけです。」
エレナは『L』が自分であることも告白した。それは以前彼の手袋に刺繍した言葉だった・・・


シアンは、貴族の不正を追う過程でアヘン製造施設を発見し、リンデン伯爵とともに施設を急襲した。アヘンの消費者は貴族達だった。シアンはピラミッドの基盤となる平民の意識を改革することがこの国を変える道だと考えた。それはまさにエレナの言ったとおりだった。シアンはずっとエレナの事を考えていた。

4か所のアヘン製造施設が急襲されたニュースはリアブリックのもとにも届いた。アヘンはフリードリヒ大公家の中心的な事業だった。『L』がノブレス通りの事業を邪魔したため資金繰りが上手くいっていないことに加え、今回の襲撃は致命的だった。リアブリックは補填のために大公家の美術品を売却処分することにした。

10日後、エレナたちはアヘン取引のため再び仮面舞踏会を訪れた。エレナは、徐々に取引量を増やして背後にいる人物をあぶり出す計画を立てていた。しかし、そこでばったりシアンと出会ってしまう。
シアンもアヘンを追ってこの舞踏会に来ていた。シアンはアヘン密売の資金が大公家のノブレス事業に流れていることを突き止めていた。エレナはこの時もまだ自分のことをシアンに話すことができなかった。「それでも君の味方になろう」自分を信じてくれるシアンに心から感謝した。エレナは、シアンが製造施設を急襲したことを知って急遽計画を変更した。「うまくいけば栽培地を突き止めることができるかもしれません。」二人は協力して計画を立てることにした。

エレナの予想通り、製造施設を破壊されたせいで売人は依頼した10kgのアヘンを準備することができていなかった。エレナはカバンいっぱいに詰まった金塊をしまい取引中止を言い渡したが、焦った売人が代わりに主原料であるピネチア葉の取引を持ち掛けた。売人は舞踏会の終了までに用意することを約束した。エレナの計画通りだった。
別館の裏門ではシアンとリンデン伯爵が監視していた。そして予想通り売人たちが行動を起こした。大胆にも大公家は首都内に栽培地と倉庫を持っていた。
シアンたちは後を追ったが、ラインハルト公爵家の騎士団長ウォルフォードが行く手を阻んだ。シアンはウォルフォードを制し引き続き後を追ったがもう少しのところで見失ってしまった。
その時、シアンは怪しい気配を感じた。オオカミの仮面を被り口笛を吹きながら現れたのはレンだった。
「どうしてここにいるんだ?」レンはニヤリと笑って答えた「助けてあげようと思ってきたんですよ」そして顎を突き上げた「そこのタノトス伯爵家、奴らはそこに入っていきました。」「あなたのためじゃない。このことで笑ってほしい人がいるんで・・」そう言ってレンは暗闇に消えていった。
「君も知っていたのか、、レン」シアンはボソッと呟いた。


後日、エレナとシアンはサロンで落ち合った。栽培地がタノトス伯爵領地内であるところまでは突き止めたが、それだけでは大公家の責任を追及することはできなかった。エレナは証拠を固めるよりも栽培地自体を無くして財政的に打撃を与えた方がいいと考えた。「君の言うとおりにしよう。」シアンが同意した。
そしてエレナは自分がベロニカ公女であることを打ち明けた。しかしすでに薄々気づいていたシアンは淡々としていた。シアンの反応に戸惑ったエレナだったが、さらに自分がベロニカの代役であることも告白した。「君が誰であろうと関係なかった。ただ君がいいと思っただけだ。」エレナは回帰前とは全く違うシアンの態度にただ戸惑うばかりだった。
逆にシアンからレンとの関係を聞かれ、「それほどいい関係ではありません」と答えると、シアンは少し安堵したような表情を見せた。
栽培地追跡の際にレンが手助けしたという話を聞いたエレナは、一度レンときちんと話をする必要があると感じていた。
「今日の午前0時にサロンの上から東南の方向を見てほしい。」そう言ってシアンは戻っていった。

久しぶりに『L』としてサロンに参加した後、シアンが言った通りサロンの上から夜景を眺めていると遠くでの火の手が上がるのが見えた。
シアンはリンドン伯爵とともに伯爵領内にあるすべての栽培地に火を放った。エレナへのささやかなプレゼントだった。
エレナはリアブリックの歪む顔を思い浮かべると痛快な気分だった。そして燃え広がる炎を眺めながら丁寧に挨拶をした。シアンへの感謝だった。「この夜の事は忘れません。」エレナは明け方まで炎を見つめていた。


明け方、アヘン栽培地が全て焼失したという報告を受けたリアブロックの顔は青ざめ震えていた。大公家の実務を引き受けて以来このように震えるのは初めてだった。
土地の買収に失敗し、天然大理石の調達でも多大な損害を出した。さらにはフランツェ大公容認のもとエレナが買い付けた美術品もリアブリックの予想を遥かに超える巨大な出費だった。しかも最近の美術界の地殻変動で、エレナが買い付けた美術品は軒並み価値が下落していた。
そこにフランツェ大公が現れた。「申し訳ありません」アヘン事業を直接指揮していたリアブリックは弁解の余地がなかった。「君の口からこの世で一番役に立たない言葉を聞くとはな・・」怒りをこらえた大公は冷たい視線で睨んだ。命の危険を感じたリアブリックは膝をつき頭を床に叩きつけた。「もう一度チャンスをください!」額からは血が流れた。
リアブリックは、当面の資金調達の方法として領地内の税率を上げ、派閥に属する貴族たちの上納金を引き上げることにした。引き上げた分は将来ノブレス通りの事業による収益から還元しようと考えた。
「将来の利益のことを考えるような連中ではないが?」大公はその対策が気に入らなかった。「そのために貴族会議を招集してください」リアブリックは懇願した。彼女は貴族たちを説得する自信があった。

エレナは窓枠に腰掛けあわただしく行き来する使用人や侍女たちを眺めていた。「貴族会議」これは回帰前にはなかった出来事だったので慎重に調べる必要があった。
様子を探るため何も知らないフリをしてリアブリックの執務室を訪ねた。顔色が悪く格好もひどい状態な彼女を見て、エレナは笑いをこらえるのに必死だった。彼女との会話から貴族会議の議題が深刻であることが分かったが、リアブリックはエレナに美術品の買い付け禁止と対外的な活動の制限を言い渡した。回帰前はむしろもっと社交活動を広げるように言われていたのでエレナは不審に思った。

エレナはアンを利用して大公家内の色々な情報を収集していた。部屋に戻ると、アンが同期の倉庫番から聞いた話として、最近出所がわからない品物が別館の地下倉庫に運びこまれているという情報を持ってきた。
夜中にアンの手引きで倉庫の品物を確認したエレナは驚愕した。様々な家具や衣装、それらは本物のベロニカ公女のものだった。「なぜここにあるのか?」本来であればベロニカが登場するのは3年後のはずだった。
最近リアブリックがエレナの対外活動を渋った理由もこれで納得することができた。しかし、回帰前とはあまりにも違う展開にエレナは混乱した。

レンはエレナからの手紙を受け取りニヤニヤしていた。部下のメルは単刀直入に聞いた「彼女はベロニカ公女の代役ですか?」レンは否定しなかった。なぜ教えてくれなかったのかと尋ねるメルにレンがいたずらっぽく答えた。「俺だけが知っておきたかったんだ。」あきれるメルが続けた。「本物の公女は早ければ一か月後には元に戻るかもしれません」
レンが慎重に言った。「彼女を命をかけて守るように!かすり傷一つでも付けたら・・・わかるよね?」「忘れるな。大公家没落のカギはその子が握っている」


シークレットサロンに向かう馬車の中でエレナの表情はこわばっていた。ベロニカが戻ってくる時期が不明なので大公家での生活は薄氷を踏む思いだった。
しかしエレナには秘策があった。それにはシアンの協力が必要だった。
サロンではレンと会う約束をしていた。エレナは意を決してレンと腹を割って話をするつもりだった。
「長くて3か月、短くても2か月だ。その間にベロニカが戻ってくる」まさかレンが教えてくれるとは思わなかった。真剣に話すレンの表情から、自分を心配してくれていることをはっきりと感じた。「ありがとう」まさかレンに感謝の言葉を伝える日が来るとは思っていなかった。レンもいままで見たことがない明るい笑顔だった。
あのレンと手を組むことになるとは想像もしていなかった。油断は禁物だったが、味方としてはかなり頼りになる存在だった。

リアブリックは放火犯の捜索に大公家の第二騎士団を投入することにした。そして仮面舞踏会で大量の取引を持ち掛けた覆面の男女の捜索をアティールとルミナスに命じた。

エレナはベロニカが目を覚ましたことをシアンに話した。シアンはすぐ家を出るよう説得したが、エレナにはまだやることが残っていた。エレナは秘策として「皇太子妃選出式」を開催することをお願いした。無謀な計画にシアンの表情はこわばった。しかし時間稼ぎのためにはどうしても必要だった。開催すれば有力候補であるラインハルト家のアヴェラに対抗できるのは病み上がりのベロニカではなくエレナしかいないからだった。皇太子妃候補になれば自由に社交界活動をすることも可能だった。
シアンはエレナのために皇太子妃選出式を行うことを了承した。
そして予想通り皇太子妃候補に選ばれたのはエレナだった。エレナは無謀な願いを聞き入れてくれたシアンに感謝した。

リアブリックは療養中のベロニカのもとを訪れ、皇太子妃選出式のため復帰が見送られたことを伝えた。鳥かごの青い鳥を捕まえたまま話を聞いていたベロニカは、怒りでその鳥を握りつぶし外へ投げ捨てた。

レンはエレナとの連絡係として大公家に1人のシェフを送り込んでいた。エレナはシェフを通じてレンが貴族会議に参加することを知った。「貴族会議の内容を知ることができる!」エレナは喜んだ。本当に不思議なことだったが、もう前ほどレンのことが嫌いではなかった。

皇太子妃選出に向けてエレナは社交界に出るようになった。それに付き添うリアブリックは、エレナの完璧な所作や余裕のある優雅な振る舞いに何故か違和感を感じていた。社交界とは縁がなかった田舎の没落貴族の娘が短期間でこれほど適応するのは喜ぶべきことだったが、頭の片隅に何かが引っ掛かっていた。両親の逃走、護衛騎士の選任・・・思い返してみると色々とおかしな点が多かった。
「もし私をだましているとしたら・・・」リアブリックは今までの先入観を捨て彼女を注意深く観察することにした。

リアブリックはアンの指に光るルビーの指輪に目を留めた。「公女様から頂きました。私の事を信頼なさっています。」リアブリックの表情は深刻だった。「買収したのか。監視役と知ってて・・・」もし今までの愚かな娘が演技だとしたら・・・リアブリックの背筋に鳥肌が立った。

貴族会議のあとの晩さん会、リアブリックの監視はそれまでと違って執拗だった。いつもと違う行動にエレナは戸惑ったが、そこにレンが現れエレナを強引にダンスに誘った。その無礼な行動にみな非難の視線を向けたが、リアブリックだけは二人の事を慎重に見守っていた。ダンスをしながらエレナは貴族会議の内容を聞いた。上納金を引き上げ、その分はノブレス事業の収益で補填するというものだった。ノブレス事業の失敗を計画しているエレナは失笑をこらえた。貴族たちの反応が最悪だったことも聞いた。
ダンスを終えるとレンはエレナを押しのけホールから出て行った。貴族たちは冷たい視線を投げたが、エレナだけは彼が自分に配慮してそういう行動をとったことを知っていた。

エレナは上納金に不満を持つ有力貴族たちとダンスをしながら、その矛先がリアブリックに向くよう焚きつけた。大きな賭けだったがリアブリックを失脚させるチャンスだった。「リアブリックは自分の失態の責任を貴族に押し付けている」大公家は不動産や事業権を手放すことなく、貴族たちの上納金を引き上げることで損失を補填しようとしていることは到底受け入れられるものではなかった。エレナはリアブリックに怪しまれないよう多くの貴族とダンスを踊り、不満の種を植え付けていった。

晩さん会以降、外出時には密かにローレンツが尾行するなどエレナの監視が厳しくなった。エレナは社交界を通じ大公領地内の東部と西部・南部を代表する貴族と接触し、リアブリック糾弾のための団結を呼びかける一方で、ノブレス事業への投資話を持ち掛けていた。ベロニカ公女の地位を利用し相手を信用させた。失敗する事業に投資させて本物のベロニカを陥れるためだった。

エレナは社交界で評判が高いキュリー夫人の展示場を訪れた。そこで変装したレンと会った。彼はただエレナに会いに来ただけだった。エレナが馬車に乗ると、そのあとをローレンツが尾行した。レンは時間をおいて展示場を出たが、それを監視するもう一人の人物がいた。


皇太子妃選抜の試験が始まった。エレナはアヴェラとけん制し合うものの、回帰前の知識を使って問題なく試験をクリアしていった。

アティールは、ステラが仮面舞踏会のチケットを複数枚入手していたことを突き止めた。ようやく糸口を見つけたリアブリックは笑みを浮かべた。しかしルミナスは領地内の貴族たちに不穏な動きがあることを慎重に話した。リアブリックは厳しく取り締まるつもりだった。
そこにルーカスが入ってきた。彼はエレナを連れてくるときに同行した騎士で、代役であることを知っている数少ない人物の内の一人だった。彼がエレナがレンと接触したことを伝えると、リアブリックの目つきは深刻になった。エレナへの疑いが益々強くなった。

リアブリックは一次選考の結果を伝えるためエレナを訪ね、そこで単刀直入にレンとの関係を聞いた。「どこまで知っているのか?」お互いの腹を探り合う神経戦だった。エレナは大きく出ることにした。「学術院の時に公女の代役だとバレてしまいました。それから付きまとわれるようになりました。リーブには言い出せなくて・・・」思惑通りリアブリックは混乱した。レンには申し訳なかったが、関係を悟られないための最善の言い訳だった。リアブリックは大粒の涙を流すエレナを慰めながら「早くこのニセモノを始末しなくては・・」と考えていた。「ありがとう、リーブ」お互い偽りの態度だった。

皇太子妃選抜の二次選考が始まり、その合間を縫ってエレナはシアンと密会した。エレナに会ったシアンは安堵の表情を浮かべた。エレナは三次選考の日に自ら失踪する計画を話したが、シアンはそれを聞いて当惑した。皇位を継ぐ直系のみが知る秘密をエレナが知っていたからだった。

リアブリックのもとには貴族たちからの嘆願書が絶え間く届いていた。リアブリックは、これを主導したのが西部のボロニー伯爵、東部のノートン子爵、ファン男爵の3人であることを突き止めたが、その背後で操る人物がいるに違いないと考えていた。そして思わずつぶやいた。「公女・・・」
リアブリックは貴族たちを分裂させる策を練ろうとしたが、突然何の知らせもなくノートン子爵がフランツェ大公に謁見するため屋敷を訪れた。リアブリック失脚にむけて動いていることは明らかだった。リアブリックは激しく動揺した。翌日にはボロニー伯爵とファン男爵も突然屋敷を訪れて大公に謁見した。もうリアブリックが対抗する手立てはなかった。

エレナは2階でのんびりティータイムを楽しみながら伯爵たちが来るのを眺めていた。気分は良かったがまだ油断はしていなかった。

焦ったリアブリックはフランツェ大公に謁見を申し込んだが、大公は許さなかった。彼女は謁見が許されるまで部屋の前でじっと待つしかなかった。その様子をアンから聞いたエレナは気分が良かった。天下のリアブリックが自尊心を捨ててまで部屋の前で立っている姿を見に行きたかったがグッと我慢した。
リアブリックは何日でも待つつもりだった。彼女にはもう後がなかった。その時、ボロニー伯爵、ノートン子爵、ファン男爵の3人がやってきた。彼らは立ち尽くすリアブリックに軽蔑の視線を向けながら大公の部屋へ入って行った。リアブリックは屈辱感に身を震わせた。
3人が出た後、やっと謁見を認められた。部屋に入るなり大公は彼女にクビを宣告した。「2日以内に出て行け」リアブリックに選択の余地はなかった。リアブリックは最後に大公に進言した。「ニセモノのお嬢さんが怪しいです。私と大公殿下が知っている彼女の姿は偽物です。」大公は興味を示した「あとは殿下の判断に委ねます」
二日後、大公家はリアブリックの失脚を公式に発表した。


エレナはリアブリックが去る様子を4階の手すりから眺めていた。偶然目があったがエレナの口元にはかすかに笑みが浮かんでいた。エレナは彼女をさらに追い詰めるつもりだった。しかし内情を知りすぎた彼女が生きていける補償はなかった。権勢を誇った女帝の寂しい退場だった。

フランツェ大公はエレナの護衛騎士としてヒューレルバードとともにローレンツを任命した。「リアブリックの仕業だ。」エレナの瞳が小さく揺れた。
エレナが外出の準備をしているとリアブリックの後任となったアセラス男爵が訪れた。エレナの記憶にもない人物だったが、丁寧に挨拶した。「大公殿下から皇太子妃の選出が終わるまで外出を控えるようとの事です。」疑われていることを確信したエレナは従うしかなかった。

三次選考当日、大公に見送られ偽りの挨拶をしたエレナは馬車に乗り込んだ。メイとアンが同席しヒューレルバードとローレンツが左右で護衛した。馬車が見えなくなるとフランツェ大公が言った。「尾行しなさい」いつの間にか現れたアティールとルミナスが動いた。

エレナたちは選考が行われる西宮の控室に到着した。護衛騎士2人はエレナの指示で廊下で待機していた。エレナは脱出作戦を実行した。まずメイがアンのすきを狙って手刀で気絶させた。部屋の暖炉は皇位継承者だけが知る秘密通路の入り口となっていて、エレナとアンを背負ったメイはそこから脱出を図った。

皇居の正門前には馬車が1台止まっていた。そこにいたのはリアブリックだった。近づいてきたルーカスが報告した。「第2騎士団を周辺に配置しました。」
「今日必ず殺さなければ!」リアブリックの目は殺気立っていた。失脚はエレナを欺くためのパフォーマンスだった。ルーカスはやりすぎではなかいと思ったが、リアブリックはもうエレナを自分と同等かそれ以上の知略家とみなしていたので決して油断することはなかった。万が一の状況に備え、第1騎士団からも選抜し配置させていた。しかしリアブリックはどこかまだ不安だった。
その時、エレナが乗っていた馬車が皇居から出てきた。リアブリックは急いでルーカスに追跡させた。

三次選考は皇后自ら試験を行うことになっていた。皇帝リチャードは選考の直前に皇后を庭園に呼び出しお茶に誘った。リチャードは病弱で体が弱く、皇后との関係も冷え切っていた。選考の時間が遅れていたため皇后は途中で席を立って庭を出た。皇后が出て行ったあと、リチャードは同席していたシアンに言った「これでいいか?」
「ありがとうございます。」皇后を引き留めたのはエレナたちの時間稼ぎのためだった。シアンは今すぐにでもエレナを助けに行きたかったが、グッと我慢して自分の役割を果たすことにした。

シアンは狩りに行く準備をさせていた。皇宮近衛隊長のジェラードが尋ねた「本当に狩りに行かれるんですか?今日は皇太子妃選出の日ですが。」「私には関係ないことだ。ここにいても気分悪い。」シアンはそう言って離宮を出た。

「公女が靴を持ってこいと指示したんですか?」リアブリックはルーカスの報告に釈然としなかった。ルーカスにエレナの確認に行かせようとした時、皇太子が離宮から出たという知らせが届いた。こちらも急いで追跡させた。シアンの外出は予定にないことだったためリアブリックの焦りは頂点に達していた。

選考が始まる時間になり、ヒューレルバードがエレナの部屋をノックした。しかし中から返事はなかった。ローレンツが空っぽの部屋に飛び込むとヒューレルバードはそっと扉を閉めた。
「お嬢様のお言葉を伝えます。裏切り者のローレンツ卿に死の安息を与えましょう。」天才と呼ばれたローレンツだったが、ヒューレルバードの前では手も足も出なかった。エレナの復讐を終えたヒューレルバードは指示通り暖炉の秘密通路からローレンツの死体とともに消えた。暖炉の入り口は塞がり何の痕跡もないままいつもの静寂を取り戻した。

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【原作小説】影の皇妃【あらすじ3】

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